
長野風花と長谷川唯の基礎知識と連係ガイド
長野風花と長谷川唯はどんな選手?
「長野風花 長谷川唯」と検索した保護者や指導者がまず押さえたいのは、二人ともなでしこジャパンの中盤でプレーする選手であり、同じクラブのチームメートではないという点です。日本サッカー協会(JFA)の2026年6月の公式プログラムでは、長野風花はリバプールFC、長谷川唯はマンチェスター・シティ所属のMFとして紹介されています。同月6日の南アフリカ女子代表戦では、二人とも先発メンバーに名を連ねました。ただし、同じ試合に出ていても、配置や役割が毎回同じとは限りません。

長野は1999年3月9日生まれ、長谷川は1997年1月29日生まれです。JFAが掲載する所属チーム歴を見ると、長野は浦和レッズレディースの育成組織など、長谷川は日テレ・メニーナなどを経て、現在のクラブに至っています。したがって「小さい頃から同じクラブで育った二人」と説明するのは正確ではありません。一方、二人は2014年のU-17女子ワールドカップで優勝した日本代表のメンバーであり、代表活動を通じて互いのプレーを知ってきました。
二人の役割分担をどう見る?
例えば、後方の味方がボールを持っていて、中央へのパスコースを相手にふさがれている場面を想像してください。中盤の一人が受けられる位置へ動くと、相手もそれについて動く場合があります。すると、もう一人が前を向いて受けられる空間が生まれるかもしれません。ボールを受けた選手の技術だけでなく、受けなかった選手の動きも攻撃を前へ進めています。以下は二人を観察するための目安であり、全試合に当てはまる固定的な評価ではありません。

| 項目 | 基準・内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 長野の立ち位置 | 後方でパスを受ける場所を作り、味方の前進や守備への備えを支える | 攻撃参加をしないという意味ではない |
| 長谷川の立ち位置 | 前方のスペースで受けたり、攻撃に加わったりする | 守備時には予測してボールを奪う |
| 二人の距離 | 横並びか、前後の関係かを相手と試合状況に応じて変える | 2023年のノルウェー戦でも変化が見られた |
| 観戦時の着眼点 | 一人が前へ出たとき、もう一人はどこでパスやカウンターに備えるか | ボールのない時間も観察する |
実際に2023年の女子ワールドカップ・ノルウェー戦を扱った試合報道では、前半は二人とも比較的低い位置から始め、後半は長谷川がより攻撃的に動き、長野が守備面を補う前後の関係になったと伝えています。同じ「ダブルボランチ」でも、横に並ぶだけではありません。子どもに映像を見せるなら、ボールが前線へ渡る直前で一度止め、「今、後ろに残っているのは誰?」「前に出た選手の空いた場所はどうなった?」と尋ねると、連係を具体的に考えられます。
連係の鍵はパス以外にもある
二人の連係は、きれいなパス交換だけでは説明できません。2023年のノルウェー戦を振り返った取材記事では、競り合いの後に落ちるセカンドボールの回収が日本の重要な狙いだったと報じています。セカンドボールとは、競り合いやクリアの直後に、まだどちらのチームのものとも決まっていないボールのこと。中盤の選手がその落下地点を予測して拾えれば、相手の攻撃を止めると同時に、自分たちの攻撃を始められます。

長野と長谷川が「あうんの呼吸」に見えるのも、視線を合わせる技術だけでなく、互いの判断や立ち位置を理解しているからです。報道では、二人が以前からプレーをともにし、細かな確認だけで位置関係を調整できることが伝えられています。ただし、子どもたちに「言わなくても分かれ」と求めるのは別の話です。まずは声や身ぶりで「自分が前へ行く」「後ろをお願い」と伝え、うまくいった場面とうまくいかなかった場面を振り返ることから始められます。
観戦するときは、次の三つを順番に追うと、得点に直接つながらない働きも見つけやすくなります。
- ボールが味方に渡る前、二人は相手を見ながら受ける場所を探しているか。
- 一人が前へ動いた直後、もう一人はどこに立ち、パスや守備に備えているか。
- 相手にボールが渡った瞬間、こぼれ球を拾える位置へ先に動けているか。
この見方は、得点やアシストをした選手だけを褒めないためにも役立ちます。相手のパスコースを消した選手、味方が前へ出るために後ろを支えた選手、奪われた直後に次の守備へ切り替えた選手にも、具体的な言葉をかけられるからです。「今のパスが上手だった」に加えて、「パスの前に周りを見ていたね」と、見えた行動を伝えてみてください。
ジュニアの練習にどう生かす?
長野風花と長谷川唯のプレーをジュニア世代へ取り入れるなら、複雑な代表の戦術をそのまま再現するより、見る、受ける、動き直すという行動に分けると取り組みやすくなります。イングランドサッカー協会(FA)の育成資料も、パスを出す前に選択肢を見つけること、味方や相手との関係を見てタイミングや強さを選ぶことを重視しています。指導者が毎回「今すぐパス!」と答えを指示するのではなく、選手自身が判断する機会を残すという考え方です。
練習例として、まず年齢や人数に合った広さで3対3や4対4のゲームを行います。開始前の課題は一つだけ、「ボールを受ける前に、味方と相手を一度見てみよう」と伝えます。慣れてきたら、「同じ場所に二人で立たず、片方が動いたらもう片方は受けやすい場所を探そう」と加えます。これは二人の代表での位置関係から着想を得た練習案であり、プロの動きを正確にコピーするための決まりではありません。FAも少人数のゲームを、周囲を見て受ける判断を練習する方法として紹介しています。
ゲームを止める回数は抑え、よい場面があれば短く共有します。例えば「今、前の選手が動いたとき、後ろの選手は何を見ていた?」と問いかければ、正解を先に教えなくても、選手自身の気づきを引き出せます。失敗したパスについても、足元の技術だけを原因にせず、「受ける前に相手が見えたか」「味方との距離はどうだったか」と確認します。子どもの発達や経験には差があるため、最初から素早い判断や決まった形を求めすぎず、試す回数を確保してください。
観戦で見落としたくない注意点
また、2023年のワールドカップで見られた形を、現在のすべての試合に当てはめないようにしましょう。監督、相手、味方の配置が変われば、二人が立つ場所も変わります。だからこそ、過去の名場面を覚えるだけでなく、その試合で「なぜ今は二人とも低い位置なのか」「なぜ片方が前へ出られたのか」を見直すことに価値があります。ノルウェー戦でも、試合中に二人の位置関係が変化したと報じられています。

日本サッカー協会(JFA) ユニフォーム クッションチャーム ストラップ 久保裕也 No.11 O-189
長野風花選手と長谷川唯選手を紹介する、所属クラブの公式X投稿です。以下はこの記事で扱う代表戦の連係場面とは別の投稿です。