ラリーガ得点ランキングと歴代得点王
ラリーガ得点ランキングの最新情報
2023-24シーズンのラリーガ得点ランキングは、激戦の様相を呈しています。シーズン終盤に差し掛かり、トップ争いは白熱の一途をたどっています。
1位:アルテム・ドフビク(ジローナ) – 24得点
2位:アレクサンデル・セルロート(ビジャレアル) – 23得点
3位:ジュード・ベリンガム(レアル・マドリード) – 19得点
3位:ロベルト・レヴァンドフスキ(バルセロナ) – 19得点
5位:アンテ・ブディミル(オサスナ) – 17得点
特筆すべきは、ジローナのアルテム・ドフビクの活躍です。ウクライナ代表のこのストライカーは、強豪クラブの選手たちを押さえて首位に立っています。彼の得点の中にはペナルティーキックによるものも7点含まれており、冷静さと精度の高さも光ります。
一方、レアル・マドリードのジュード・ベリンガムは、ミッドフィルダーながら19得点を挙げ、その多才ぶりを示しています。彼の得点は、特に前半戦に集中しており、17試合で13得点という驚異的なペースでした。
ラリーガ歴代得点王の系譜
ラリーガの歴代得点王を振り返ると、サッカー界の巨人たちの名前が並びます。
- リオネル・メッシ(8回)
- テルモ・サラ(6回)
- アルフレッド・ディ・ステファノ(5回)
- エンリケ・カストロ・ゴンサレス(5回)
- ウーゴ・サンチェス(5回)
中でも、リオネル・メッシの8回という記録は圧巻です。彼は2009-10シーズンから2020-21シーズンまでの間に、驚異的な得点力を見せつけました。特に2011-12シーズンには、50得点という信じがたい記録を打ち立てています。
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テルモ・サラの6回という記録も特筆に値します。1940年代から50年代にかけて活躍したこの選手は、現代のサッカーとは全く異なる環境で、驚異的な得点力を発揮しました。
ラリーガ得点ランキングの変遷と戦術の進化
ラリーガの得点ランキングを年代ごとに見ていくと、サッカーの戦術や選手の役割の変化が見えてきます。
1990年代:
この時代は、ブラジル人選手の活躍が目立ちました。1992-93シーズンのべベット(デポルティーポ・ラ・コルーニャ)の29得点、1993-94シーズンのロマーリオ(バルセロナ)の30得点、1996-97シーズンのロナウド(バルセロナ)の34得点など、ブラジル人ストライカーたちが得点王を独占する時代がありました。
2000年代:
この時代に入ると、スペイン人選手の活躍が目立つようになります。2001-02シーズンのディエゴ・トリスタン(デポルティーポ・ラ・コルーニャ)の21得点、2003-04シーズンのダビド・ビジャ(バレンシア)の24得点など、地元選手たちの活躍が光りました。
2010年代:
メッシとクリスティアーノ・ロナウドの時代です。この二人の競争が、ラリーガの得点ランキングを大きく塗り替えました。メッシは2009-10シーズンから2020-21シーズンまでの間に8回の得点王を獲得し、ロナウドも3回の得点王を獲得しています。彼らの存在により、得点王に必要な得点数が大幅に引き上げられました。
2020年代:
メッシとロナウドの時代が終わり、新たな世代の選手たちが台頭しています。カリム・ベンゼマ(レアル・マドリード)が2021-22シーズンに27得点で得点王を獲得するなど、ベテラン選手の活躍も見られます。同時に、若手選手の台頭も著しく、戦術の多様化により、得点の分散化が進んでいます。
ラリーガ得点ランキングの裏にある戦術と傾向
得点ランキングの変遷を見ると、サッカーの戦術や傾向の変化も読み取ることができます。
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ポジションの多様化:
かつては純粋なストライカーが得点王を独占していましたが、近年ではミッドフィルダーや、場合によってはウィングバックが上位にランクインすることも珍しくありません。これは、現代サッカーにおける攻撃の多様化を反映しています。 -
データ分析の活用:
xG(期待得点)などの指標を用いたデータ分析により、より効率的な得点方法が研究されています。これにより、質の高いシュートチャンスを作り出す戦術が重視されるようになりました。 -
フォーメーションの変化:
4-3-3や3-5-2など、より攻撃的なフォーメーションが主流となり、複数の選手が得点に絡むスタイルが増えています。これにより、得点が特定の選手に集中しにくくなっている傾向があります。
高い位置からのプレスが主流となり、相手のミスを誘発して得点チャンスを作り出す戦術が増えています。これにより、前線の選手がより多くの得点機会を得られるようになりました。
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ラリーガ得点ランキングの意外な事実
ラリーガの得点ランキングには、一般にあまり知られていない興味深い事実がいくつか存在します。
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最多得点記録の変遷:
単一シーズンの最多得点記録は、長年にわたってテルモ・サラの1950-51シーズンの38得点が最高記録でした。この記録は60年以上破られることがなく、2011-12シーズンにメッシが50得点を記録するまで続きました。 -
外国人選手の台頭:
1990年代までは、スペイン人選手が得点王を独占することが多かったのですが、1990年代後半から外国人選手の活躍が目立つようになりました。特に、南米出身の選手たちの活躍が顕著です。 -
ゴールキーパーの得点:
意外なことに、ゴールキーパーも得点ランキングに名を連ねることがあります。例えば、2011-12シーズンにはグラナダのゴールキーパー、ロベルト・フェルナンデスがペナルティーキックで1得点を記録し、ランキングに登場しました。 -
最年少得点王:
ラリーガ史上最年少の得点王は、1984-85シーズンのアスレティック・ビルバオに所属していたフリオ・サリナスで、当時20歳でした。この記録は現在も破られていません。 -
複数クラブでの得点王:
ラリーガ史上、複数のクラブで得点王を獲得した選手は意外と少なく、ウーゴ・サンチェス(アトレティコ・マドリードとレアル・マドリード)、クエンカ(バルセロナとバレンシア)、ディ・ステファノ(レアル・マドリードとエスパニョール)の3人のみです。
これらの事実は、ラリーガの得点ランキングが単なる数字の羅列ではなく、リーグの歴史や進化を物語る重要な指標であることを示しています。
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以上のように、ラリーガの得点ランキングは、単なる数字の羅列ではなく、サッカーの戦術、技術、そして時代の変遷を如実に反映する鏡のような存在です。毎シーズン、新たな物語が紡がれ、記録が塗り替えられていく様子は、サッカーファンにとって尽きることのない興味の源となっています。
今後も、新たな才能の台頭や、予想外の選手の活躍など、ラリーガの得点ランキングは私たちを驚かせ続けることでしょう。サッカーファンの皆さんは、単に数字を追うだけでなく、その背後にある物語や戦術の変化にも注目してみてはいかがでしょうか。きっと、サッカーの見方がさらに深まり、新たな楽しみ方が見つかるはずです。