プレミアリーグとは
AFCアジア予選を全試合配信中
イングランドのプロサッカー1部リーグの概要
プレミアリーグは、イングランドのプロサッカー1部リーグです。正式名称は「The Football Association Premier League Limited」で、20クラブが参加して熾烈な優勝争いを繰り広げています。
世界中のサッカーファンを魅了する理由の一つに、リーグの競争の激しさがあります。上位チームと下位チームの実力差が小さく、下位チームが上位チームに勝利することも珍しくありません。この予測不可能性が、プレミアリーグの魅力の一つとなっています。
プレミアリーグ設立の歴史と背景
プレミアリーグの歴史は比較的新しく、1992年に設立されました。それ以前は、1888年に創設されたフットボールリーグが最高峰のリーグでした。
プレミアリーグ設立の背景には、1980年代後半の「ビッグ5」と呼ばれる強豪クラブの不満がありました。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプール、トッテナム、エヴァートンの5クラブが、テレビ放映権料の分配などに不満を持ち、リーグからの離脱を画策したのです。
1992年2月20日、当時の1部リーグ(ディビジョン1)に所属していた全クラブがフットボールリーグを離脱し、FAプレミアリーグを設立しました。これにより、テレビ放映権やスポンサー契約を独自に結ぶことが可能になり、リーグの収益構造が大きく変わることになりました。
プレミアリーグの運営システムと仕組み
プレミアリーグは、20クラブによるホーム&アウェイ方式で行われます。シーズンは通常8月に開幕し、翌年5月に終了する秋春制を採用しています。
各クラブは38試合(ホーム19試合、アウェイ19試合)を戦い、勝ち点の多い順に順位が決定します。勝利で3点、引き分けで1点、敗戦で0点が与えられます。
シーズン終了時、上位4チームにはUEFAチャンピオンズリーグ出場権が与えられ、5位チームと6位チームにはUEFAヨーロッパリーグ出場権が与えられます。一方、下位3チームはチャンピオンシップ(2部リーグ)に降格します。
プレミアリーグの特徴的な仕組みとして、収益の公平な分配システムがあります。テレビ放映権から得られる巨額の資金を、各クラブに公平に分配する仕組みが整っています。これにより、下位クラブでも一定の経営基盤を保つことができ、リーグ全体の競争力向上につながっています。
ヨーロッパ5大リーグにおけるプレミアリーグの位置づけ
プレミアリーグは、スペインのラ・リーガ、イタリアのセリエA、ドイツのブンデスリーガ、フランスのリーグ・アンとともに「ヨーロッパ5大リーグ」の一つとして知られています。
中でもプレミアリーグは、世界的に最も人気が高く、視聴者数や収益規模でトップに立っています。UEFAの報告によると、2017年における欧州54カ国のサッカー1部リーグ所属クラブの総売上高は約2兆3750億円に達し、その中でもプレミアリーグが大きな割合を占めています。
プレミアリーグの強さを示す指標として、UEFA係数ランキングがあります。このランキングは、欧州クラブ大会での成績を基に算出され、リーグの強さを示すものです。直近のランキングでは、プレミアリーグが1位を獲得しており、その実力の高さを証明しています。
UEFA係数ランキングとプレミアリーグの強さについての詳細はこちら
プレミアリーグの放送権と収益構造
プレミアリーグの巨大な収益を支えているのが、テレビ放送権です。2019-2022シーズンの国内放送権料は、3年間で51億ポンド(約7600億円)にも達しました。これに海外放送権料を加えると、さらに巨額の収入となります。
この巨額の放送権料は、リーグに参加する20クラブに分配されます。分配方法は以下の通りです:
- 平等分配:全体の50%を20クラブに均等に分配
- 順位による分配:25%をリーグ順位に応じて分配
- 放送回数による分配:25%を各クラブの放送回数に応じて分配
この仕組みにより、下位クラブでも一定の収入が保証され、リーグ全体の競争力が維持されています。
プレミアリーグの魅力は、その高い競技レベルだけでなく、ビジネスモデルの成功にもあります。世界中の投資家を引き付け、クラブの価値を高めることに成功しています。
例えば、2021年にはサウジアラビアの投資ファンドPIFがニューカッスル・ユナイテッドを買収し、話題となりました。このような大型投資により、クラブの競争力がさらに高まることが期待されています。
プレミアリーグは、その歴史、仕組み、そして魅力によって、世界最高峰のサッカーリーグとしての地位を確立しています。高度な競技レベル、予測不可能な展開、そして巨大な経済効果を生み出す仕組みが、世界中のファンを魅了し続けているのです。