AFCチャンピオンズリーグ甲府の活躍
AFCチャンピオンズリーグ甲府の初勝利
ヴァンフォーレ甲府は、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2023/24シーズンに初出場を果たし、見事な快進撃を見せています。J2クラブながら、アジアの強豪相手に勝利を収めたことは大きな話題となりました。
甲府は、ACL2試合目となる2023年10月4日、タイの強豪ブリーラム・ユナイテッドを相手に1-0で勝利し、記念すべき初勝利を挙げました。この勝利は、J2クラブがACLで勝利を収めた初めてのケースとなり、サッカーファンに大きな衝撃を与えました。
AFCチャンピオンズリーグ甲府のグループ首位浮上
甲府の快進撃は初勝利だけにとどまりませんでした。2023年11月8日、中国の浙江FCとの試合で4-1の大勝を収め、グループHの首位に浮上しました。この時点で、甲府は6試合中4試合を終えて勝ち点8を獲得し、同じ勝ち点のメルボルン・シティを得失点差で上回りました。
ACLは推計人口約47億人のアジアから、トップ40のクラブが出場する頂上決戦です。その中でJ2クラブである甲府がグループ首位に立ったことは、まさに快挙と言えるでしょう。
AFCチャンピオンズリーグ甲府の戦術と選手起用
甲府の快進撃を支えた要因の一つが、篠田善之監督の巧みな戦術と選手起用です。特に浙江FC戦では、相手の特徴を分析し、効果的な戦略を立てました。
篠田監督は浙江FCの「ハイライン」という特徴を逆手に取り、その背後のスペースを攻略することを狙いました。そのキーマンとなったのがMF中村亮太朗選手です。中村選手のスペースの配球力を活かし、相手DFラインの背後を突く攻撃を展開しました。
また、FWピーター・ウタカ選手やMF飯島陸選手の前線からのプレスも効果的でした。これにより相手の攻撃を封じ込め、自チームのペースで試合を進めることができました。
AFCチャンピオンズリーグ甲府のターンオーバー戦略
甲府の快進撃を支えるもう一つの要因が、巧みなターンオーバー(選手の大幅な入れ替え)戦略です。甲府はJ2リーグでも昇格争いの渦中にあり、週末のリーグ戦と週中のACLで選手を大幅に入れ替える「2チーム制」を敷いています。
この戦略により、選手の疲労を最小限に抑えつつ、両大会で好成績を残すことに成功しています。実際、ACL開幕後のJ2リーグでも9試合負けなしという好調を維持し、J1昇格プレーオフ圏内の6位に踏みとどまっています。
AFCチャンピオンズリーグ甲府を支える「みんなのクラブ」精神
甲府の快進撃を語る上で欠かせないのが、「みんなのクラブ」としての側面です。ACLのホームゲームを国立競技場で開催する際、甲府は他クラブのサポーターからも多大な支援を受けました。
通常、Jリーグの応援席(ゴール裏)には「関係ないクラブのユニフォームを着て入らない」という不文律がありますが、甲府のACL戦ではクラブ公認の例外として、ゴール裏の一角がカラフルなユニフォームで埋まりました。これは「J2代表」として甲府を応援する他クラブサポーターの姿でした。
この「みんなのクラブ」としての支持は、選手たちにとって大きな励みとなり、強豪相手に立ち向かう勇気を与えたと言えるでしょう。
甲府のACLでの快進撃は、日本サッカー界全体に大きな希望と勇気を与えています。J2クラブがアジアの強豪相手に互角以上の戦いを見せたことは、日本サッカーの底力を示すものと言えるでしょう。
今後も甲府の活躍から目が離せません。ACLでのさらなる快進撃と、J1昇格への挑戦。二つの大きな目標に向けて、甲府の挑戦は続きます。
甲府のACL快進撃に関する詳細な情報は以下のリンクで確認できます。
JFA公式サイト – AFCチャンピオンズリーグ2023